なぜ中国料理か?

私は、中国料理の教室をしている。

名前は「中国料理倶楽部」という。


調理師専門学校で調理師をめざして1年学び

次の年は、その調理師専門学校が経営する系列の学校へ入学して中国料理だけを学んだ。



「なぜ、中国料理を学ぼうと思ったのですか?」と聞かれることも多い。



色々と思いをめぐらせてみると、教室をしていた薬膳料理も中国で興ったものなので、中国の文化や料理に興味を持っていたというのもあるだろうと思う。



もう卒業したが、在学中同級生に「なぜ中国料理を学ぼうと思ったのか?」と聞いて身の上話をしたことがあった。

「初めて食べた麻婆豆腐の味が忘れられなくて自分も作りたいと思った」

「中国料理を作る過程が他の料理と違ってとても面白かった」

「中学生の頃から中国料理の料理人になろうと思っていた」


若い彼らのストレートな答えがキラキラして眩しかった。

私にそんな率直な答えがあるだろうか。



話はウン十年前にさかのぼる。


社会人だった頃、配属先の歓迎会をあるホテルの中国料理店でしたことがある。


大皿で次から次へと運ばれてくる料理。

料理が盛りつけられた大皿のそばにある小皿に、手際よく料理を取り分けてくれる先輩女性の手つきの良さ。

それを口に運んだ時のおいしさ。

上司や先輩方との楽しい話。


参加者は全員私より年上の人ばかりだったし、ホテルという環境もあって緊張していたが、「料理を分け合って食べる」「楽しく話をしながら食事をする」というその時の場の雰囲気がいまだに忘れられない。



今は、フレンチレストランのように1人用に盛り付けられた料理が出てくる中国料理店が増えたが、今でも、円卓を囲んで、皆で一つの料理を分け合って楽しむスタイルの中国料理も大好きだ。



こうやって振り返ってみると、私も彼ら同様に、ただただ中国料理と、中国料理の場が好きなんだと改めて気づかせてもらった。



中国料理は、食べることへの探求心にあふれる料理だ。

まだまだ知らない中国料理のメニューもたくさんあるが、そういうものに出会う度、心の底からワクワクする。


自分自身の、そんなワクワクした気持ちが、たくさんの人達に伝染していったらいいなと思っている。




センチメンタルなシノワマニア

おいしいものの記憶はいつだってセンチメンタル。 シノワマニアな管理人の日常備忘録。

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